2005年 大綱練り動画

浮辺自治会の十五夜行事で行われる綱引きは、竹や茅を使った大綱で行われていた。
※VHSビデオからデジタル化していますので、画質は良くありません。

大綱作り
(1) 下頭の家では、綱作りの休憩時に食べる芋を蒸したり、漬物などを準備した。また、生菓子なども来てくれる青年の数だけ予め準備した。
(2) 集まった青年たちは、なかなか動かず、それでもご機嫌を伺うように綱作りをしてもらう。
(3) 同士加は、下頭の指示により、手分けして各青年の側に付き青年の指示に従って茅を大人の腕の太さに纏めて渡す。
(4) 青年の「頭どん出て来い」の指示で頭は出て行き、綱の芯の竹を茅などと共に抱きかかえ、芯が動かないように「芯下い(しんさがい)」をする。青年たちは、芯を抱えた頭(かしら)を蹴ったりしながら綱を編み上げ、これを繰り返して出来上がるまで綱を作っていく。普段威張っている頭たちが涙を流す姿が見られた。
 「頭たち」は、元旦の夜、強制的に青年団に加入することになっていたので、青年団の厳しさを知らしめるための「芯下い」であったと思われる。
(5) 綱が出来上がると、同士加は、綱の中心から左右に分かれ、青年の指示に従って綱を転がして締め上げていき、縒りが戻らぬよう縄で括っていく。また、綱が引きやすいように縄であちこちに手を作っておいた。この作業が終わると綱が直接見えないように余った茅や藁を全体にかけた。

昭和56年8月 当時の長老たちから聞き取り